お久しぶりです。なんとか生きております。
最近はゲームばっかしてますね。一応どうぶつの森メインでやってますが住人の会話パターンが過去作に比べて少なすぎてモチベ下がり気味です。通信で他の人と交流するのは楽しいのでもうしばらくは続けると思いますけど。
まあどうぶつの森の感想はおいおい書くとして(書くとは言ってない)、今回はテイルズオブヴェスペリアリマスターの感想を書いていこうと思います。ちなみにPS4版です。
正義とは
テイルズオブヴェスペリア(以下TOV)の公称ジャンル名は、”「正義」を貫き通すRPG”です。
では、正義とは何なのでしょうか。TOVのストーリーと登場するキャラクター達を少し振り返りながら考えていきたいと思います。
ユーリ
主人公ユーリ。
ユーリによると、正義とは自分で決めるものだという。
実際ユーリはしっかりと自分で考えて行動し、仲間たちにもそうするように導いてきた。
しかしユーリには一つ問題があった。それはフレンの項で後述する。
エステル
ユーリが盗人を追いかけているときに出会った少女、エステル。
彼女はお姫様で世間知らずであり、姫という役割を演じているだけで自分で選択することが苦手だった。困っている人をほっておけない性格であり、あれもこれもと手を出し、仲間たちを振り回してしまう。
そんなエステルだったが、エステルの人を治す能力は世界にとっては毒だったと知らされ、さらには帝国騎士団長のアレクセイという悪人に道具として利用されてしまい、自分の死を願うようになる。
そこをユーリ達に助けられ、人として生きていくことを選択する。
レイヴン
神出鬼没で胡散臭いおっさん、レイヴン。
物語の中盤でギルドユニオンの幹部だと判明するが、裏の顔は帝国騎士団隊長首席シュヴァーンであり、ユーリ達を裏切ることとなる。
実はレイヴンは10年前の戦争で死んでいたところをアレクセイに蘇生させられ、一度死んだことと仲間を失った喪失感から人形のように生きていたのだった。
しかしユーリ達と関わることで生きる意志を宿し、レイヴンとして生きていくことに決める。
さて、ここまでは選択することについて焦点を当てて見ていきました。
正義とは自分で考え選択すること。しかし果たしてそれだけでいいのでしょうか。
カロル
物語の序盤、フレンを追いかけているときに出会った少年、カロル。
自分をよく見せたいという虚栄心が強い。さらには臆病で、強敵が出たときに仲間たちを放って自分だけ逃げることもあった。
しかし尊敬するギルドユニオンの頭目であるドンとの別れやユーリ達との出会いから、終盤では仲間たちのために一人で強敵に立ち向かう勇気を見せるようになる。
虚栄心が強く臆病なのは仲間よりも自分を優先していたから。カロルは仲間のために行動し仲間と力を合わせたほうができることが増えてみんな幸せになれると気づく。
パティ
記憶喪失の少女、パティ。
物語の中盤、辛い記憶を取り戻すことになるが、ユーリ達がいたおかげで立ち直ることができた。
記憶を失う前はあるギルドの首領をしており、仲間の大切さを常に感じている。
ここまでのまとめ。正義とは、自分で考え、仲間と一緒に、誰かのために振るうもの。
フレン
ユーリの幼馴染であり、帝国騎士団小隊長のフレン。
フレンとユーリは立場は違えど、「みんなのために世界をよくしたい」という志は同じだった。
しかし、ユーリもフレンも誰にも相談せず一人で決めてしまう癖があり、何度かすれ違い、対立してしまっていた。ユーリとフレンが相談し合っていれば、ユーリが殺人の罪を犯さずに済んだかもしれないし、フレンがアレクセイに騙されることもなかったかもしれない。
ユーリとフレンは、お互いがお互いの足りないところを補い合っていると気付き、お互いを認め合い、協力することになる。
ここまでのまとめ。正義とは、自分で考え、仲間と相談し、仲間と一緒に、誰かのために振るうもの。
次あと二人でラストです。
リタ
天才魔導師の少女。
魔導器を愛しており、魔導器にしか興味がなかったが、エステルという友達ができたことにより、人との絆の大切さに気づいていく。
ジュディス
世界に害をなす魔導器を壊して回っていた女性。
しかしエステルやリタ達と出会い、魔導器を壊す以外の別の方法もあると気付いていく。
よって正義とは、自分で考え、仲間と相談し、仲間と一緒に、誰かのために振るうもの。そして、誰かと関わることで変わっていくもの。
Q.E.D.証明終了
感想
さて、完走した感想ですが、いやー長かったです。
ポケモン剣盾までのつなぎのつもりで10月に購入したんですが、ポケモンやどうぶつの森を挟みながらも、クリアまで半年以上かかってしまいました。
プレイ時間は197時間です。いや実際はメニュー画面やHOME画面で放置してる時間が長くて実際は150時間くらいだと思いますけど。
何を思ったのかトロコンを目指してしまったので、1周目は1周目でできる限りのことをし、2周目でスピードゲーマーやウサギルドメンバーなどの取り逃しトロフィー取得。3周目で1000万ガルド貯めのトロフィーとレベル200達成のトロフィーを取得しました。
本当は2周目でストーリー再読して終わりたかったんですが、RTAを強いられてしまって読んでる時間がなかったので仕方なく3周目突入です。まあトロコンを目指してしまったからこんなに時間かかってますが、普通にプレイする分には40時間もあれば十分だと思います。
1周目クリア後や2周目みたいに、トロコンのための作業をしている時は少々苦ぎょ...しんどかったですが、ストーリー読んでる時はとても楽しかったですね。
操作キャラ全員にテーマとしての役割があるし見せ場がある。他のテイルズシリーズをプレイしたのは私の脳が破壊されてた時期だったのであまり覚えてないんですが、他のテイルズもこんな感じなんですかね。よーしパパ全テイルズ作品プレイしちゃうぞー
読むの2回目でも新しい発見が多かったです。1周目は流してましたがリタは最初からエステルのことめちゃくちゃ大好きですね。あら^~いいですわゾ^~
主人公ユーリのキャラが賛否両論あると聞いていたので、どんなやべー奴かと身構えていましたが、私は全く気にならなかったですね。むしろ好印象でした。周囲に気を使うけど時には厳しくしっかり真人間に導いていく。みんなのお母さんって感じのキャラでした。物語の中盤一人で悩んだ結果、二人ほど暗殺してしまいますが、私も特に気になりませんでしたね。私利私欲のためじゃないし誰も困ってないからセーフでしょう。
まあでもあの行動は最善ではないだろうし、物語終盤のサブイベントでこんなことも言っていて、ユーリ成長したなあってなりました。
正義とは、自分で考え、仲間と相談し、仲間と一緒に、誰かのために振るうもの。そして、誰かと関わることで変わっていくもの。
こういう結論だと私は感じましたが、ちょっと解体すると、「自分の人生は自分で決める」(エステル、レイヴン)、「仲間を信頼して相談する」(ユーリ、フレン)、「仲間と力を合わせる」(カロル、パティ)、「誰かと関わることで変わっていく」(リタ、ジュディス)ってことの4点ですね。
「自分の人生は自分で決める」っていうのは、テイルズオブベルセリアやテイルズオブエクシリアでも同じようなこと言っていた気がしますし、テイルズシリーズの基本テーマの一つかもしれません。揺るぎない信念を持ち自分で考えた選択なら例えどのような結果になっても後悔なんてあるわけない。
エステルは皇女としての役割、レイヴンは上司からの命令、フレンは法、ジュディスは独りよがりな正義に従っていただけで自分で選択してたわけじゃないわけです。
フランクフルト・アウシュヴィッツ裁判でしたっけ。ホロコーストを実行したのはどんなやべー奴なのか見に行くと、上からの命令に従っただけと言うだけで普通の人だったってやつ。
何かを理由にして責任逃れをすればどんな残酷なことも出来てしまう。人間って恐ろしいですね。
社会人としてこうするべき、みんながそうしてるからそうするべき。もちろんそういう姿勢は立派ですが少し悪い言い方をすれば思考停止です。しっかりと自分の意見を持ち自分で考え自分の選択に責任を持つ人こそ正しい人間なんじゃないでしょうか。まあそういう割り切りがなかなか出来ないから私は苦労してるんですけど...
ニーチェも言っていました。力への意志を持ち超人へ至れと。まあある意味これが一番難しいかもしれませんが。
「仲間を信頼して相談する」。このフレーズどっかで聞いたことあるなあ・・・そう、ひぐらしのなく頃にですね。
話が脱線しますが、ひぐらしのなく頃には私が今までで一番ハマった作品であり、仲間を信頼することがテーマの作品です。放送日の火曜日が毎週楽しみでした。
このシーンでひぐらしのなく頃に罪滅ぼし編で圭一がレナに向かって「どうして相談してくれなかったんだよ!」って叫んだシーン思い出しました。
その後レナに論破され鬼隠し編のことを思い出し涙を流したシーンで私も涙を流したものです。
そんなひぐらしのなく頃にも7月からアニメリメイク?が放送されるみたいですよ。みなさんも見ましょう。
仲間を信頼して相談する。これが出来なかったのが第二部のボスのアレクセイと第三部のボスのデュークですね。
ユーリやフレン達と同じく、誰かのために世界をよくしたいと考えていたのに、一人で悩み一人で絶望して闇落ちしてしまった。
ユーリ達も仲間と出会わなければアレクセイ達のようにかもしれませんね。逆だったかもしれねェ...
脱線ついでにユング心理学の話。
TOVのOPを聞いて、真っ先に浮かんだのがユング心理学でした。
Tales of Vesperia Definitive Edition - E3 Announcement Trailer | XB1, PS4, PC, Switch
公式動画は英語版しか見当たらなかったので英語版貼っておきます。日本語版がユーリ視点の歌詞、英語版がフレン視点の歌詞だそうです。
Cメロの歌詞とかめっちゃユング心理学じゃないですか?
世界は白か黒 平和か争い
heads or tails you and I light and dark ups and downs
その真ん中で僕たちは いつか 出会い 手をつなぐだろうか
ユング心理学の個性化の過程のステップの一つに、自分と正反対の性格(シャドウ)を受け入れる。というものがあり、そんな感じだなと。
個性化の過程を簡単に説明すると、自分の人格を完成させていく過程のことです。自分なりの解釈では、色々な他者と関わっていくことにより、人格の基本である外向、内向、思考、感情などの機能を知り高めていき、自分の強みに気付きより高めていくって感じでしょうか。
自分の強みだけを高めていくってわけじゃなくて苦手な範囲も高めていかないといけません。勉強は基本を覚えてから応用やりますし、料理も基本のもの覚えてから自分好みに味を変えていきますよね。個性化の過程も同じ感じです。
そのためには自分の苦手な要素を得意とする性格、シャドウを受け入れることが必要不可欠なわけですね。
ユーリとフレンもそんな感じだと思います。まあこの二人は完全に逆の性格ってわけじゃないですが。その点NARUTOのナルトとサスケは面白いことにユング心理学的に完全に真逆の性格です。他にもそういうキャラ配置してる作品たくさんあると思うのでよかったら探してみてください。
ここ完全に兜合わせの隠喩。
人それぞれ強みがあるんだから補い合って生きていったほうがいいに決まってる。当たり前だよなぁ?
何が言いたいのかよくわからなくなってきたのでこのあたりで終わります。
正義がテーマのゲームのテイルズオブヴェスペリア、とても楽しめました。
次はオーディンスフィアをプレイしたいと思います。
ゲームだけじゃなく本も積みまくってるので読まなきゃ...