唯唯漂うただの海藻

本やゲームなどの感想とか好きなことを書いていく。

「彼女たちの流儀」感想・評価-人はそんなすぐには変われないんよ-

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「中学生」というものは、子供でも大人でもない微妙な年頃です。

身体も心も子供から大人へ切り替わるちょうど節目の年齢なのではないでしょうか。

これは未だに覚えている出来事なのですが、私が某中学の合格発表で合格してそのまま資料を受け取りに行った時のことです。資料を親が受け取ろうとしたのですが、受付の先生は「君はもうすぐ中学生で大人なんやから君が受け取らなあかんで」と私に渡してきたんですね。わかりましたと受け取りましたが、小学生時代はだいたいのことは親がやっていたので、なかなかショッキングな出来事だった覚えがあります。

行動や責任といったことだけではなく、将来のことや性についてのことなど、小学生時代にはなかった悩みが中学生になると増えていきます。

そういった環境から、中学生になるとどうしても変化を強いられてしまうんですね。

彼女たちの流儀』の主要キャラクターたちはほぼ全員中学生で(いや登場人物全員18歳以上だけど)、「そういった変化にどう対応するか」が主題になってきます。まさに彼女たちの流儀ですね。

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「9-nine-」感想・評価-人生に真剣に向き合うためには-

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さとり世代(さとりせだい)とは世代の一つ。一般的に「欲がない」と言われている世代を指す。
「さとり世代」の特徴は「欲が無い」「恋愛に興味が無い」「車に興味がない」「旅行に行かない」といったことなどが典型例として指摘される。休日は自宅で過ごしていることが多く、「無駄遣いをしない」し「気の合わない人とは付き合わない」傾向が高い。 

引用元:Wikipedia

さて、なんでウィキペディアのさとり世代についての引用を初手に持ってきたのかというと、このゲームはさとり世代の人へ向けたゲームだと感じたからです。

「欲が無い」「無駄遣いをしない」「気の合わない人とは付き合わない」。まさにこのゲームの主要キャラクターたちの特徴ではないかと思いませんか?

主人公の翔やヒロインの春風や希亜、それとサブキャラの蓮也は友達がほとんどいませんし、ヒロインの都は社長令嬢なのに何故か倹約家です。

なんていうか、現状から一歩引いているようなキャラクターが多くて、そういったキャラクターたちが自分の気持ちを正直を出せるようになるまでの話が多かった印象ですね。

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「穢翼のユースティア」感想・評価-不条理な世の中だからこそ後悔のないように生きる-

穢翼のユースティアAUGUSTトップ画像

どうして私ばかりこんな目に合うんだろう。

どうしてこんな境遇に生まれてしまったんだろう。

・・・そんな風なことを考えて自暴自棄になったり、無気力になったりしたことはないでしょうか。私はあります。

穢翼のユースティア』のキャラクターたちは、私が悩んでいることを鼻で笑うくらい不条理な目にあっている人ばかりです。家族を失っていたり、奴隷扱いされていたり、殺されるために生かされていたり・・・。そんな不条理な環境、境遇で精一杯生きる様を見せつけられるのが『穢翼のユースティア』というゲームです。

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