久しぶりにギャルゲやりました。
最後にプレイしたのがサクラノ詩だったと思うので3年半ぶりくらいですね。
一つ前にRewriteの感想書きましたが、プレイしたのはこっちが先です。
プレイしたのはPS4版の「月に寄りそう乙女の作法 〜ひだまりの日々〜」ってやつです。
ipadのリモプで寝っ転がりながらプレイしたかったので。
まあこれは失敗で、後でPC版買うことになったんですが...(後述)
その後続編のPC版「乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-」もプレイしました。
それについては次の記事で。
月に寄りそう乙女の作法とは
つり乙シリーズを読む上でのキーワードは、
「意志が希望を生んで、希望が夢を育てて、夢が世界を変えるんだ。」
でしょうか。
序章でジャンと言うキャラが言う言葉なのですが、この言葉は続編の乙りろでも出てくる言葉で、つり乙シリーズの根幹となる言葉だと思います。
というかジャンはあんまり出番があるキャラではないのにたまに出てきては重要なことだけ言って去っていく...シナリオライターが言いたいことの代弁者って感じのキャラですね。
では序盤の流れを少しおさらいしましょう。
日本の財界を代表する大蔵家の一族の非嫡出子として生まれた大蔵遊星は、望まれぬ子供として冷遇されて海外で育ってきた。母違いの兄・衣遠によって日本に戻されたはいいが、目指していたファッションデザイナーの才能がないとの烙印を押され落胆。そこへ、憧れの存在であるジャン・ピエール・スタンレーが設立する「フィリア女学院」の開校を知り、妹・りそなの協力を得、女装して入学することを決意。りそなの友人であり、新年度よりお金持ちだらけの特別教室へ入学する桜小路ルナのメイドとして、登校することとなった。
ルナが住む「桜屋敷」には、スイスからの留学生ユルシュール=フルール=ジャンメール、旧華族の家柄である花之宮瑞穂、遊星が少年時代に出会っていた庶民派社長令嬢柳ヶ瀬湊が、それぞれのメイドとともに住むこととなり、フィリア女学院へ通うこととなった。遊星は男性であることがばれることなく、過ごすことができるだろうか。
引用元:wikipedia
主人公の大蔵遊星が酒造で遺書の文面を考えている場面から物語は始まります。
過去も環境も状況も凄惨すぎて、生きる意思も希望も持てなかったわけです。
そこにジャンが来て、指鉄砲によって一度死にます。
それにより、生まれ変わりたいという意思が生まれました。
その意思により、母親に「産んでくれてありがとう」と言うことができなくて後悔していた過去が自分の中で書き換わり、
「誰かのためになる、立派な大人になる」「毎日笑いながら生きていく」
という希望を遊星は手に入れました。
その希望により、デザイナーになりたいという夢を手にしました。
こういった、意思→希望→夢というサイクルがつり乙シリーズの基本式であり、ヒロインルートや続編の乙りろでもこれは適用されます。
とっくの昔に同じことを書いてる記事を見つけました。
なるほど、俺たちに翼はないってそういう話だったのか。
アニメしか見てなかったからそこは盲点でした。
世界は自分のチャンネルをひねればいくらでも変わってしまうもの
人は一人では生きられないけどおまえたち全員の力を合わせれば楽しく生きられるさ
俺たちに翼はないこともないらしいぞ
俺たちは未来に向かって歩き出したってわけ
だからお前も頑張れよ
俺たちに翼はないのアニメ最終話のセリフですが、
自分が変われば世界は変わるし、誰かといれば楽しく生きていけるぞ。
くらいの浅い受け取り方しかしてませんでした。
自分が変わるってのは過去の出来事の解釈を変えるって意味もあるし、そういった過去の出来事を都合よく解釈する魔法が、翼なんですね。はえー
どんな作品も前作はチェックしといたほうがいいですね。ちぃ、覚えた。
さて、この意思→希望→夢というサイクルだけだと、その夢を叶えてしまったり諦めてしまったりするとそれで終わってしまいます。
そこで必要になるのが他者です。
あなたの笑顔はぼくの世界を変えてくれました。
過去が変わり世界は輝き、生まれてきて幸せだと感じました。
彼女の笑顔は世界をまた新しく変えてくれました。
明日が変わり未来は煌き、生きていて幸せだと感じています。
彼女はぼくを「必要だ」と言ってくれました。
お互いを求めあう間柄とはなんて素敵な関係でしょう。
ルナ様ルートでの遊星の独白です。
ルナ様と出会ったことで、ルナ様を信じるという意思が生まれ、
ルナ様の役に立ちたいという希望を生み、ルナ様と寄りそうという夢が新しく生まれました。
君がいないと私は駄目なんだ、全てにおいてそうだ。
その代わり、君が支えてくれるなら強く大きく輝いてやる。
この業界で私という光が大きくなれば、いずれ君も自然と輝くだろう。
私ばかりが太陽として表に出てしまうが、今こうして見ていても月は十分に美しい。
太陽と月のような関係でいて欲しい。
ルナ様ルートでのルナ様の言葉です。こんなん言われたら一生ついていきますわ...
きっとまた僕の世界は変わる。だけど愛しいひとだけは変わらない。
新しい自分になって彼女に寄りそおう。
ルナ様ルートラストの遊星の独白です。
タイトル回収しましたね。
お互いを求め合う二人が一緒にいると、影響し合い、新たな意思が生まれ、希望が生まれ、夢が生まれ、それが繰り返され、世界はどんどん広がっていく。
月に寄りそう乙女の作法ってそういうことですね。
各ルート感想
だいたい整理できたところで各ルート感想に移りたいと思います。
先述した、意思→希望→夢の方程式により、各ヒロイン達の悩みを解決していくのが基本のストーリーです。
各ヒロインの悩みを簡単に言うと、
ルナ様:人を信じることが怖い
ユーシェ:天才に勝ちたい
湊:金と才能がない
瑞穂:男性が怖い
Amazonレビューでもブログでもどこを見ても湊と瑞穂ルートの評価が低いのはこう見ると仕方ない気がする...
テーマからして興味がわきませんもの...
自分のプレイ順は、
ルナ様ルート→瑞穂ルート→湊ルート→ユーシェルート
→BADEND→衣遠兄様→乙りろ
→湊アフター→瑞穂アフター→ユーシェアフター→ルナアフター
です。
はい、PS4版つり乙にはアフターストーリーが入っていないんですね。
なのでPC版のFullvoiceEditionを買う羽目になりました。
PS4版乙りろが発売されればその問題は解決すると思いますが、sonyの規制が厳しくなった影響で望み薄なので、大人しくPCのフルボイス版買いましょうね。
PSVita版もありだと思います。Vita版なら乙りろエッテルートがその後の周辺バージョンなので。つり乙と乙りろだけやりたい人にはお得ですね。
ルナ様アフターストーリーに乙りろの内容が若干含むからの判断でしょうが、大した内容ではないし入れてほしかったですね。
ルナ様ルートをラストに推奨している方が多いですが、月に寄りそう乙女の作法の意味が一番わかり易いのがルナ様ルートなのでルナ様ルート最初もありっちゃありです。
ルナ様ルート
このルートの評価が高いのは、完成度もさることながら、
やはり、百合だからでしょう。(実は僕は百合豚です)
女同士とかありえないだろと言っていた娘が女の子(いや男だけど見た目も性格も女の子だから実質女の子)に惚れて自分からキスをし、それでも女同士はありえないと言いながら朝日を求めるのを止めることができず、自分からキスをねだり、ついには自分から一生一緒にいてくれと告白する。はー尊い...
女同士はありえないと朝日と話終わったあと、部屋から顔を覗かせて、ひとつ、言い忘れた。オランダでも同性同士で結婚できるらしいぞ。と言ってすぐ顔を引っ込めたシーン。とても可愛かった。
その後朝日が扉に向かって、お慕いしています。と何度も呟くのも最高に尊すぎて死にそうでした。
まあその後すぐに衣遠兄様に地獄に突き落とされるんですがね。
朝日が男だとバラされたときのルナ様もかっこよかったですね。
ルナ様は美少女ゲーム大賞キャラクター部門で3年連続1位をとって初の殿堂入りを果たしたらしい。流石です、お優しいルナ様。
ルナ様が人を信じることができたのは朝日がどんな時も誠実に尽くしてくれていたから。
ルナ様視点で見たら朝日は本当に王子様だと思います。
このルートを最初にやってしまって失敗だったことのひとつが、遊星が他の女の子とイチャイチャしているのに違和感がありまくりになったってことですね。それくらい遊星とルナ様はお似合いの二人です。
あと衣遠兄様が遊星を認めて頭を撫でたところは泣きました。
ていうか一番人を信じられてないのは衣遠兄様ですからね。あれだけ遊星が尽くしてくれてるのにほんま...
それと、ルナ様のデザインに対する姿勢は尊敬できます。(私一応広義なところで言えばデザイナーなもので...)
先の先のことを見越してデザインする...お客様に渡ったあとのこととかも考えてデザインするのは、当たり前の事ですけど自己満足だけを優先してたりしてたまに忘れますからね。
続編のつり乙2はルナ様ルートの後の話ですので、実質グランドルートです。
終わった後のキャラの関係性も一番綺麗ですしね。
ユーシェルート
ルナ様ルートとは違い、ルート入ってすぐにユーシェに性別を明かしたので百合にならなかったのは残念なところ。
でもヒロイン力は一番あると思う。
ツンツンしてるけど本当は泣き虫で甘えん坊なユーシェめっちゃかわいい。
弱ったときに甘えてくるユーシェめっちゃかわいい。
言葉が普通になったあとのユーシェめっちゃかわいい。
告白のところでストレートに好き好きぶつけてくるユーシェめっちゃかわいい。
ルナ様には付き合ってるのがバレたけど、ルナ様には性別を明かしてないから百合だと思われているのは面白い。
ルナ様に振られた仕事に本気出さないでユーシェの手伝いばかりしてたのは申し訳ありませんルナ様...ってなった。
ていうかあれであれくらいの罰(というよりめっちゃ気使われてる)ですんでるんだからほんと、ありがとうございます、お優しいルナ様ですね。
デザイン的なことを言えば、テーマをしっかり考えても、それが伝わらなければ意味がない。ターゲットを考えてデザインすべきというのは伝わってきました。
誰かに支えてもらえれば(愛があれば)天才にも勝てるかもしれない。そういう話だったかな。
湊ルート
服飾の道から神速逃亡しているので他のルートとはちょっと毛色が違う感じ。
男バレするのめっちゃあっさりで草。
私は男です→え?マジ...?絶対に許さんわ...
いやそんな一瞬で信じるか?ルナ様ルートだとみんな最初全く信じてなかったやんww
てな感じでいろいろと雑な部分が一番目立つルートだった気がする。
七愛との対話の部分はよかった。七愛三島由紀夫好きすぎで草。
あと最後なんかルナ様にお情けで拾ってもらったって感じがしてなんかすっきりしない。
大切な人がそばに居てくれるなら少し遠回りしてしまったとしても夢は叶うんじゃないか。そういう話かな。
瑞穂ルート
まず瑞穂様の男嫌いの理由が大したことなさすぎる。
小さい頃ちょっかい出されることが多かったってくらいであそこまで病的に嫌いになることはないと思う。
それに朝日はそういった男子とは違ってめっちゃ誠実で優しいし、たかが男だったくらいでそんな何日も塞ぎ込むほど気にするようなことでもない気がする。
男っていう事実だけ見て、朝日そのものを見れてないじゃんって思いました。
いやまあそのことは後で謝ってるんですけどね。
あと北斗さんめっちゃ優しくて草。ルナ様ルートでは遊星のことめっちゃボコってたのに。
大切な人がそばにいれば辛いこと悲しいことも乗り越えていけるって話ですね。
その他書きたいこと
そういえばOP貼ってなかったな。
【Navel公式】『月に寄りそう乙女の作法』オープニングムービー
なんか懐かしい感じがしてめっちゃ好き。今でも週一くらいで聞いてます。
映像に関しては籠の中の鳥が籠から出て羽ばたいていって小倉朝日になる演出が好きです。
意思を手に入れ希望を抱えて夢に向かって羽ばたいている感じがします。
キャラクター性格診断まとめwikiになかったので何人か診断しておきました。
朝日ESFJ、ルナ様INTJ、ユーシェESTJ、湊ESFP、瑞穂INFJ、
りそなINFP、衣遠ENTJ、ジャンENFP、
メリルISFJ、エッテESFJ、リリアENFJ
面白いのは、デザイナーの才能があるキャラがNばかりってところですね。
デザインみたいな答えがないものはNが向いてて、パタンナーみたいな細かく丁寧な仕事はSが向いてると思います。
そんなに自信があるわけではないので、それは違うよ!って方はコメなりなんなりください。
色々書いて一番大事なこと忘れてしまいそうなのでもう一度書きます。
意思だよ、意思。自分でこうだと願う意思。意思が希望を生んで、希望が夢を育てて、夢が世界を変えるんだ。
からの
きっとまた僕の世界は変わる。だけど愛しいひとだけは変わらない。
新しい自分になって彼女に寄りそおう。
意思を手にすることで希望と夢が生まれて世界の見方が変わる。そして、
お互いを求め合う二人が一緒にいると、影響し合い、新たな意思が生まれ、希望が生まれ、夢が生まれ、それが繰り返され、世界はどんどん広がっていく。
素晴らしい考え方ですね!これだからギャルゲーはやめられない!
とまあ思いだけは共感するのですが、
ルナ様もりそな様も言ってましたけど、できれば僕も一生誰とも会うことなく生きていきたいですね。
全然わかってねえじゃねえか!ってシナリオ書いた人に怒られそうですけど。
僕のところにも小倉朝日ちゃん来てくれないかなあ。
あとルナ様、僕にデザインスキルを分けてください。
神様ルナ様仏様。両手ぱんぱん!
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